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Writer's pictureMichiko Akao

團伊玖磨作曲交響曲第6番「HIROSHIMA」

Updated: Feb 19, 2022

1985年広島での初演からこれまで演奏を続けてこられたことは感慨深い。

團先生の指揮、初演はソプラノ曽我栄子さんが歌われ、その後は佐藤しのぶさん。ウィーンでは録音ともにアナ・プサールさん。シンガポール、マレーシア、ブルガリア、ルーマニアではそれぞれ現地の方が歌われたが、お名前はわからない。

この曲は團先生が初めて日本の楽器を使われたオーケストラ曲とある。横笛は広島の人々の心を担ってフルオーケストラの随所で使われる。冒頭の、招魂とも苦痛の叫びともいえる能管の音は非常に鋭い。第二楽章では一変して、大漁節や舟歌など、のどかな広島の情景が描かれる。第三楽章は、「水をください」と、葬列のような低音の笛とオーケストラの旋律で始まる。やがてソプラノ独唱が、エドマンド・ブランデンの詩により、立ち上がるヒロシマを讃える。そして笛とオーケストラの鞆の浦大漁節で終曲。55分の大曲。

初演にいらした團先生の奥様から「大変な曲をお願いしてごめんなさいね」と言われた。私は大役を頂いて嬉しかったので首を傾げたが、追々その意味がわかってくる。重たい役割だった。團先生最後の指揮となった1995年、終演後に「毎回違う演奏をしてくれてありがとう」と初めてねぎらいの言葉を頂いた。今年は没後20年。この曲の力強さは、きっとこれからも人々を支えていくに違いない。






























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